翻訳ソフトウエア開発の『Translate Your World』と、テキスト読み上げ機能技術の『ReadSpeaker』が提携

音声をリアルタイムで他の言語に変換する翻訳ソフトウエアの開発会社『Translate Your World』と、テキストの読み上げ機能(text-to-speech)技術で最先端を行く『ReadSpeaker』が本日、23言語をリアルタイムで変換する、ビジネス用の世界的な音声翻訳システムの開発で提携することを発表しました。
 
 
この提携により、ウエブ会議やスカイプでの会話などのビジネス・コミュニケーションの様相が変化するでしょう。スカイプやウエブアプリを使用する人は今、自分の母語だけを話して外国の人と会話できるというわけです。Wevinarのような一対多数のイベント、トレーニングや会議が23言語で行われます。また、ホテル、空港、旅行業界などがお客に対して言語的なサポートをできるようになります。
 
 
Translate Your Worldの音声サブタイトルシステムとReadSpeakerのサブタイトル音声能力を組み合わせれば、ユーザーはサブタイトルを読むか、または話すか、あるいは聞き取りや読み取りを行うかをさまざまな言語(スペイン語、フランス語、アラビア語、中国語、ブラジル語、ロシア語、ドイツ語、日本語、韓国語、英語、オランダ語ノルウェー語など)で選ぶことができます。インストールされていない言語もありますが、音声サブタイトルの選択とテキストツールを用いれば78言語までのコミュニケーションが可能になります。すごいですね。
 
 
今までにコミュニケーションがなかった言語間につながりをもたらす技術として期待されています。今回の提携により、ビジネス用音声翻訳ソフトウエアが世界で始めて誕生します。今後2年間のうちにこの技術は当たり前のものになるかもしれません。私にとって死活問題になるかもしれませんね。
 

次世代型の除細動器『X4 Quadripolar CRT-D System』

Boston Scientific Corporation (NYSE: BSX)が、AUTOGEN X4、 DYNAGEN X4、およびINOGEN X4心臓再同期療法除細動器(cardiac resynchronization therapy defibrillators [CRT-Ds])、ACUITY X4四極子LVリード、ACUITY PROリード供給システムなど、四極子 CRT-DシステムのX4ラインのCEマーク承認を獲得しました。心不全や突然の心停止( sudden cardiac arrest )を治療する同社の最新装置は、最先端の患者ケア用にデザインされており、インプラントの精度を向上させます。 慢性かつ進行性の疾患である心不全では、心筋が十分な血液を送り出せなくなるため、体への血液と酸素の供給量が減少します。突然の心停止(SCA)は、心機能の低下による突然死をもたらします。SCAは欧州で最も多い死亡原因の一つであり、年間35万人がこれにより命を落としています。 AUTOGEN X4 CRT-Dの最初のインプラントは、 Brescia大学電気生理学( Electrophysiology)部のAntonio Curnis教授により実施されました。 「 ACUITY X4リードのユニークなデザインにより、リードの高い安定性とバッテリーの低消費(battery consumption)を保ちながら、横隔神経(phrenic nerve)刺激を避けることが可能になりました。CRT患者にとってこれは非常に重要なことです。」とCurnis教授は話します。「17種類のページング・ベクター(pacingvector)のなかから選べることから、リードのマイクロレベルの損傷に対処し、追加手順なしでペーシング閾値(pacing threshold)を最適化できるようになりました。これにより、患者に対するリスクを劇的に減らすことができます。Boston Scientificの素晴らしいバッテリー技術を用いることで、患者のQOLを長期にわたって大きく向上させるCRT-Dシステムが実現しました」 心不全は主な心血管障害であるため、CRT-Dは患者の命を救って、生活の質を向上させることができるでしょう。革新的な四極子CRT-DシステムのCEマーク取得は、心不全と突然の心停止のリスク下にある患者の治療における大きな転換点となるでしょう。 X4 quadripolar CRT-D system は米国ではまだ治験用医療機器(investigational device)の段階であり、販売は認められていません。
 

NovoPen Echo®(インスリン注入器)のFDA認可を獲得。ノボノルディスク(Novo Nordisk)社

糖尿病治療分野の世界的リーダーであるノボノルディスク社は21日、FDAからインスリン注入器「NovoPen Echo®」の認可を受けたことを発表しました。これはhalf-unit投与を可能にしたものであり、さらに前回の注射から経過した時間と投与量を記録するメモリー機能を搭載しています。
 
 このペン型注入器はノボノルディスク社製の最新のインスリン注入システムであり、NovoLog®(インスリン・アスパルト[rDNA由来]注射)PenFill®カートリッジを使用している患者が利用できます。
 
NovoPen Echo®が米国で認可されたことは、インスリン注入分野における重要なマイルストーンを示しており、特に糖尿病を患う子供や彼らの介護者にとっては大きな出来事でしょう。このペン型注入器ではインスリンの投与量や経過時間を確認できることから、屋外でも子供が糖尿病を適切に管理できるようになります。
 
 子供の患者で特に重要になるHalf-unit増量の微調整が可能になります。さらに、子供向けに外観をカスタマイズすることもできます。
 
 ノボノルディスク社は2014年初頭の米国発売を計画しており、欧州とカナダ、イスラエルでは既に販売しています。
 
 
 
 自分の子供が外でちゃんと注射できているかどうか、という親御さんの心配を和らげることにもつながるでしょう
 

コーヒーが目の疲れに効く

サイクリングの影響を感じるのは足だけではありません。最新の研究によれば、眼精疲労ももたらすとのこと。しかし、自転車に乗るのがよくないというわけではありません。この研究では、コーヒーを飲めばそのような疲れを防げる可能性が明らかとなりました。
 
 
研究者が言うには、コーヒーを飲めば、激しい運動をしても眼球の動きがあまり遅くならないそうです。
 
 
ニュージーランドオークランド大学教授Nicholas Gant氏らがこの試験結果をジャーナル誌『Scientific Reports』で発表しました。
 
 
この試験を行った研究者らの説明によると、激しい運動は中枢神経系の機能を低下させ、いわゆる中枢疲労central fatigueをもたらします。
 
 
例えば長時間にわたって自転車をこいでいると中枢疲労を引き起こし、これは主に足の疲れという形で自覚されます。
 
 
中枢疲労が足の動きに影響をおよぼすことはよく知られていますが、眼球運動などの他の運動系に影響するかどうかは明らかとなっていません。
 
 
研究チームは、十分に訓練された11名のサイクリストを対象に調査を行いました。
 
 
参加者のうち複数名には、3時間のサイクリング中にカフェインを摂取してもらいました。その量はコーヒー2杯に相当します。そして残りの参加者には、カフェインを抜かれた飲料が与えられました。
 
 
研究者らの説明では、カフェインは特定の神経伝達物質neurotransmitter(脳細胞間のシグナルを中継する化学物質)の活性を高めます。過去の試験では神経伝達物質の障害が中枢疲労の原因である可能性が明らかとなりました。
 
 
参加者がサイクリングを終えたあと、研究者が視標追跡システムを用いて彼らの目の動きをチェックしました(Once participants had finished cycling, the researchers tested their eye movement using a eye-tracking system)。
 
 
眼球運動はカフェインの摂取により回復していた。
 
 
激しい運動は神経伝達物質のアンバランスをもたらし、被験者の眼球運動を遅くすることが確認されました。
 
 
"興味深いことに、視覚情報を処理する脳部位は疲労の影響を受けやすい"とGant教授は述べます。
 
 
"新しい情報を得るために私達の目は素早く動かなければならないため、今回の結果は重要である(These results are important because our eyes must move quickly to capture new information),"と彼は言います。"カフェインを摂取すれば視覚障害を防げる可能性がある(this visual impairment can be prevented by consuming caffeine)。"
 

Northera(droxidopa)にFDA承認:起立性低血圧の治療薬

FDAは本日、Northeraカプセル錠(droxidopa)を起立性低血圧(neurogenic orthostatic hypotension )の治療薬として承認しました。同疾患は難治性の慢性疾患であり、パーキンソン病や多系統委縮症(multiple-system atrophy)、および純粋自律神経不全症(pure autonomic failure)にみられる起立時の血圧低下をもたらします。
起立性低血圧の症状はめまい、意識朦朧(lightheadedness)、かすみ目(blurred vision)、倦怠感、起立時の失神などです。
「起立性低血圧の人々では歩行や起立などの日常的な運動をする能力が極度に制限されています。同疾患の治療オプションには限りがあるので、我々は安全かつ効果的な治療法の確立に努めています」と、FDAの評価研究センター(Center for Drug Evaluation and Research)の Norman Stockbridgeは述べています。
FDAは迅速承認プログラム下でNortheraを承認しています。同プログラムでは、良好なアウトカム(慢性疾患の治療中における目まいの緩和)を予測するのに十分な臨床的尺度(この場合、目まいの短期緩和)で、薬剤に効果があるという臨床データに基づき、重篤な疾患を治療するための薬剤の承認を認可します。さらに同プログラム下では、薬剤の臨床的ベネフィットを実証するための承認前の臨床試験段階で、有望な薬剤への患者のアクセスが可能になります。そのため、この承認は慢性疾患の起立性低血圧に対する同薬剤の長期効果に基づくものです。
Northeraは(患者が)仰向けになっている時に血圧上昇(仰臥位高血圧;supine hypertension)をもたらすことがあるため、そのリスクを医療従事者や患者に知らせるための枠付きの警告文を掲載します。ちなみに仰臥位高血圧は原発性自律神経障害(primary autonomic failure)の患者に影響を及ぼす一般的な疾患であり、ときに発作をもたらします。この患者は睡眠時に頭と上半身を少し高くしておかなければなりません。治療前と治療中に仰向け時の血圧(Supine blood pressure)をモニターする必要があり、投与量を増加させる際にはモニターの回数も増やす必要があります。
Northera投与群で確認された一般的な副作用は頭痛、目まい、吐き気、高血圧、倦怠感です。
Northeraの有効性は、規律時低血圧症患者を対象とした2件の臨床試験で2週間を通して明らかになりました。Northera投与群ではプラセボ群と比較して、目まいや頭痛、意識朦朧、失神しそうな感覚の報告数が減少しました。2週間後以降における症状の奏効期間は示されていません。
Northeraは難治性疾患の治療薬であることから、FDAからオーファンドラッグ指定を受けました。
NortheraはChelsea Therapeuticsにより製造されます。

HARMONIC ACEレジスタードマーク+ 7 : 7mmの血管を閉鎖できる初の超音波装置

EthiconはAdvanced Hemostasis Breakthrough技術導入のHARMONIC ACE+ 7 Shears で510(k)クリアランスを取得しました。これはHARMONICの正確性と多機能性(multi-functionality)を維持しながら超音波エネルギーで血管を閉鎖するためのものです。
Ethicon Endo-Surgeryは本日、超音波エネルギーの境界を改善することにより、 HARMONIC ACE+ 7 Shears with Advanced Hemostasis (HARMONIC ACE +7) のFDA510(k) clearance を取得したと発表しました。 HARMONIC ACE+ 7は、7mm以下の血管を閉鎖する初の超音波手術器であり、 HARMONICの正確性と多機能性を維持しながら使用可能です。
「Ethicon社は超音波エネルギーとバイポーラエネルギーの両分野で最先端を走り続けます」
HARMONIC ACE+ 7はHARMONIC技術の進化を示しています。同機器は独自のAdaptive Tissue Technologyを活用しているため、変化する組織状態を感知して適応し、エネルギーを供給して正確性の向上を達成します。
テキサス州ヒューストンのColorectal Surgical Associatesに所属する腹腔鏡結腸手術医Bartley Pickronは次のように述べています。 「HARMONICを使うと正確に切開できるようになります。しかし、大きな血管を閉鎖する場合にはバイポーラエネルギー装置を使います。 HARMONIC ACE+ 7では7mmの血管を閉鎖できるので、腹腔鏡手術では最適なツールです。今までは組織切開でHARMONIC ACEを使用し、大きな血管茎(vascular pedicle)の閉鎖でステープラーやクリップを用いていました。 HARMONIC ACE+7では術中の器具交換を必要としないので手術の効率性がアップします。さらに、複数の手術器具を使用しなくて済むことから、コスト削減にもつながります」
HARMONIC ACE+ 7は、経腸直腸科(Colorectal)、肥満治療科(Bariatric)、婦人科(Gynecology)、胸部外科(Thoracic)や泌尿器科(Urology)などの多くの手術で使用できるよう設計されているため、これを用いた執刀医はさまざまな処置を高い正確性でこなせるようになります。HARMONIC ACE+ 7は、切開やモビリゼーション、大きな血管の閉鎖を必要とする場合に最適です。
Ethicon社Energy Global Strategic Marketing部の Tom O’Brienは、「 最近のENSEAL G2 Articulating組織シーラー導入と、HARMONIC ACE+ 7の(k) clearanceは、各患者のニーズを満たすために医師が最善を尽くせるようにするため、さらに手術アウトカムを改善させるために、意義のある革新的な方法を開発しようという我々の努力の成果です。」と話しています。

Vizamyl(Flutemetamol 18F):陽電子断層撮影で用いる検査用放射性薬剤

Vizamyl(18F-Flutemetamol[フルテメタモール]注入剤)がFDA承認されました。これはアルツハイマー病や認知症(Alzheimer's disease (AD) and dementia)患者の脳のPET(陽電子断層撮影)に用いる検査用放射性薬剤です。
認知症は脳の機能低下に関連しており、記憶力や判断力、言語能力、複雑な運動能力(complex motor skills)の低下をもたらします。アルツハイマー病により生じる認知症は、βアミロイドと呼ばれる異常なタンパク質の脳内蓄積、および脳細胞の損傷または死滅に関連しています。しかし、βアミロイドは、神経疾患(neurologic disease)を呈していない他の認知症の高齢患者の脳内でも確認できます。
Vizamylはβアミロイドに付着して、(ベータアミロイドの存在を確認するための)脳のPET画像をもたらします。ネガティブなVizamylスキャンは、ベータアミロイドがほとんど蓄積していないか、または存在しないことを意味するため、認知症の原因はアルツハイマー病ではないことになります。ポジティブなVizamylスキャンは、中程度の量から大量のアミロイドが脳内にあることを意味しますが、アルツハイマー病や他の認知症を確定するものではありません。また、Vizamylはアルツハイマー病と認知症の評価で用いられる他の診断テストを代替するものではありません。
FDA医薬品評価センター(FDA’s Center for Drug Evaluation and Research)の薬剤評価IV部調査官Shaw Chenは次のように述べています。「記憶や判断などの神経機能の悪化原因を特定するために毎年多くのアメリカ人を診察していますが、今後はアルツハイマー病と診断する可能性が高まるでしょう。Vizamylのような画像診断用薬剤は医師がアルツハイマー病および認知症の患者を評価する上で重要なツールです。」
Vizamylは、脳のPETスキャンでベータアミロイドを可視化するための第二の診断用薬です。2012年、FDAアルツハイマーや他の認識低下症の原因を評価するための薬剤としてAmyvid(Florbetapir F 18注入剤)を承認しています。
Vizamylの有効性は、384名が参加した2件の臨床試験で確認されました。すべての被験者を対象にVizamylを注射してスキャンしました。スキャン結果の一部は検体での確認も行いました。
試験結果により、Vizamyl は脳内βアミロイドを正確に検出することがわかりました。また、スキャンは再現可能であり、その読み取りも正確に行えることが確認されました。また、Vizamylの安全性は被験者761名で確定されました。
Vizamyl関連の安全性リスクは、過敏反応( hypersensitivity reactions )や診断画像の誤った解釈、放射線被ばく(radiation exposure)などです。主な副作用は顔面紅潮、頭痛、血圧上昇、吐き気、目まいなどです。