Dalvance:投与回数の少ないABSSSI治療薬

Durata Therapeutics社は本日、感受性をもつグラム陽性菌(susceptible Gram-positive bacteria)により生じる急性細菌性皮膚軟部組織感染症(acute bacterial skin and skin structure infections:ABSSSI;ABSSSI)の成人患者を対象とした治験薬『Dalvance (dalbavancin)注入剤』に関して、有効性と安全性を示すデータをもとにFDAの抗感染症薬諮問委員会(Anti-Infective Drugs Advisory Committee)が12対0で同薬の承認を支持したと発表しました。同委員会の意見が絶対的というわけではありませんが、FDAはDalvanceの新薬承認申請審査の一環としてこの結果を考慮します。2013年11月にはFDAが同薬の優先審査を認めており、その実行日程は2014年3月26日です。
「本日の諮問委員会会議で良い結果を得られたことに大変喜んでいます。FDAに承認されれば、DalvanceはABSSSIの初の週1回投与型抗生物質となります。FDAと協力して同製剤の評価を継続していきたいです。」と、 Durata Therapeutics の Chief Executive OfficerであるPaul R. Edickは述べています。
dalbavancinの全臨床プログラムにおいて21件の臨床試験を行い、3件のフェーズⅢ臨床試験では約3,000人の患者を対象としました。2つのフェーズⅢ臨床試験『DISCOVER 1』および『DISCOVER 2』(Dalbavancin for Infections of the Skin COmpared to Vancomycin at an Early Response)は、FDAとの特定プロトコール査定(Special Protocol Assessment[SPA])下で行い、1300名以上のABSSSI患者を対象としました。
Dalvanceについて
Dalvanceは第二世代の半合成lipoglycopeptideであり、グリコペプチドに結合した脂溶性の側鎖から成ります。承認されれば、週に一度の30分間静注を2回行うだけで済むABSSSIの初の医薬品になります(1日目に1000mg、8日目に500mg)。