バレット食道には高周波アブレーションが効果的

高周波アブレーション(Radiofrequency ablation :RFA)はバレット食道(dysplastic Barrett's esophagus)を呈する患者の91%で寛解をもたらすことがわかりました。これを示す論文は、アメリカ消火器病学会(American Gastroenterological Association)公認の医療ジャーナル『Clinical Gastroenterology and Hepatology』に掲載されています。バレット食道は、食道に前がん細胞(precancerous cell)が発生する病気のなかで最も重篤なものです。 ノースカロライナ医科大学の食道疾患研究センターに所属するNicholas J. Shaheenは次のように述べています。 「高周波アブレーションを行う上では、患者と医療提供者側がその治療法のリスクと利益について十分な意見交換をする必要があります。今回の試験では複数の小規模試験結果を組み合わせて研究における重要なギャップを埋めました。そして、高周波アブレーションは多くのバレット食道症患者にとって安全かつ有効な治療であるという、信頼性の高いデータを得ることができました。」 腸上皮化生( intestinal metaplasia:食道に腸様細胞が発生する状態の初期段階)を呈するバレット食道患者にみられる特徴を特定するため、研究者はPubMedとEMBASEで発表された評判の良い試験結果を系統的に審査およびメタ解析しました。その結果、形成異常が高い確率で完全に消失するだけでなく、腸上皮化生も患者の75%で根治することがわかりました。 また、形成異常がなくなった後でも患者の13%で腸上皮化生が再発することもわかりました。この試験データは十分なものではありませんが、治療完了後の管理プログラムで患者を追跡することの重要性を示しています。食道の狭窄や疼痛、出血などの副作用を呈した患者は全体の5%以下でした。 高周波アブレーションについて バレット食道の低浸襲手術であり、食道の内壁に高周波を照射して熱傷( thermal injury)をもたらします。形成異常の細胞や前がん細胞を破壊して、正常な組織を再生させます。 
 

遅く生まれると頭が良くなる

41週目に生まれた子供は39または40週目に生まれた子供に比べて、学力が高いものの身体機能が低いという結果が、ジャーナル誌『JAMA Pediatrics』に掲載されました。
 
 
正期産の乳児が健康であり、成長とともに高い認知機能を示すことは研究により明らかになっています。
 
 
41週目に生まれた子供は、39週目あるいは40週目の子供に比べて学校の成績が良い!!
 
 
過期産の子供では出生時における合併症health complicationsのリスクが高くなりますが、過期産が認知機能や身体能力に影響するかどうかに関しては情報がほとんど得られていませんでした。
 
 
ノースウェスタン大学のDavid N. Figlio教授らはフロリダ州の子供140万人の記録を調査しました。
 
 
調査対象は単胎出産による(双子ではない)子供であり、その80%が公立学校に通っていました。全員が37~41週目に生まれた子供で、出生年は1994~2002年。
 
 
認知能力と身体能力を測定
 
 
研究者は学校での成績と健康状態に焦点を置き、2013年4月~2016年1月にわたってデータ分析を行いました。
 
 
遅く生まれると認知能力が高くなる!!
 
 
41週目に生まれた者では小中学校での成績が良く、さらにいわゆる“神童”になる確率が2.8%高いことがわかりました。しかし、小児期に身体障害を抱える確率が2.1%高く、出生時に健康障害を呈しやすくなります。
 
 
 
遅く生まれた者では身体能力と知的能力の“トレードオフ”があると考えられます。
 

Google Translateによる‘undocumented’の 誤訳に訂正予定なし

以下はJORGE RIVAS氏のコラムを翻訳したものです。
 
月曜の朝にGoogle Translateチーム宛に質問状を出しました。内容は、同チームが翻訳したスペイン語の言葉「undocumented」を訂正するよう要求したものです。グーグルの無料翻訳サービスではスペイン語の「indocumentado」を誤って「illegal immigranto」と訳すことがあります。
 
 
 グーグルの広報担当者の返答では、誤訳を訂正する予定はなく、無料オンラインサービスの利用者が翻訳の質の向上とシステムの改善に取り組むべきとのこと。
グーグル通信関連製品のスペシャリストであるRicardo Blanco氏はFusionに対して以下のように述べました。
 
 
Google Translateは、母語ではないネットコンテンツへのアクセスを支援することを目的としており、ウエブ上の訳文に基づいて機械的に翻訳を行っています。翻訳は機械が行っているため、常に完璧とは言えませんが、我々はアルゴリズムの質の改善に常時努めています。貴重なご意見に感謝いたします。」
 
 
Google Translateは何億もの文章パターンを読み取って訳出を行っています。私はBlanco氏と電話で話し、「undocumented」はスペイン語で明らかに「indocumentado」であり、同サービスが誤った翻訳をもたらしていることを説明しました。しかし、Blanco氏は人の手を加えて修正することに乗り気ではありません。
 
 
undocumentedと「illegal immigranto」は互いに全く異なる政治的意味をもっていると再度説明しましたが、「インターネット上の他の何百万もの訳文をインデックスする方法に基づいている」とBlanco氏は繰り返します。
 
 
 私が質問状で述べたように、New York TimesとAssociated Press、そしてL.A. Timesは「immigrant's experience」がより正確であることを認め、「illegal immigrant」という用語をいまは使用していません。しかしそれでもGoogleは身動き一つしないのです。
 
 
 私は返事を受け取る前に、マウンテンビュー(カリフォルニア)のGoogle報道係に要求書を送りました。英語で要求書を送ったにもかかわらず、スペイン語の宛先で返事をもらったときにはさすがに驚きましたよ。
 

自閉症児向けの訓練用アプリ『iSEQUENCES』のiPadバージョン発売

Planeta Imaginario Foundation社がiSEQUENCESの新バージョンを発売しました。これは自閉症アスペルガー症候群( Asperger's syndrome )の小児患者向けに開発された教育用アプリであり、日常生活に関連した100のシーケンスで訓練を行うものです。キャラクターの『Tatus』とその友達が教えるというかたちです。 新しいiPadバージョンには、各子供に対してアプリをより適合させるための設定オプションがあります。Androidバージョンでは、子供がタブレット機器でiSEQUENCESを使用できます。これにより、去年にiPadバージョンをダウンロードした40000世帯以上よりももっと多くの家族に、アプリを提供できるようになります。 iSEQUENCES はiTuneとGoogle Playにおいて、10シーケンスが無料またはライト・バージョンで、さらに100シーケンスが有料または完全バージョンで利用可能です。 100の各シーケンスがさまざまな状況を示します。子供は状況を示している絵を正しい順序で並べた後、次に何が起こるのかを尋ねられます。さらに、異なる社会的状況にあるキャラクターを示す60の課題もあります。iSEQUENCESではこの方法を用いて、ASD(Autism Spectrum Disorder;自閉症スペクトラム障害)の人にとって難しいとされる2つの領域「社会的スキル」と「感情認識」の改善に貢献します。iSEQUENCESは治療のサポートツールや、家庭での遊びとして利用することができます。 楽しみながらできるそうなので、その効果もきっと高いでしょう。
 

Translations.com社の新たな動き

言語サービスおよび翻訳関連技術で世界有数のTranslations.comは5日、Magentoの利用者向けの新しい技術製品を売り出しました。同製品はeBay社所有の最先端Eコマース・ソリューションであり、世界中で150,000以上の企業から信頼を得ています。すごい規模ですね。GlobalLink Project Directorの拡張により、Magentoの顧客は複数言語のウエブサイトを開始するための完璧な総合ショップを開くことができます。
 GlobalLink Extension on Magento Connectにより、ユーザーはMagentoのユーザー・インターフェース内で翻訳プロセスのすべてを実行、自動化、調整、および完了することができます。
 Translations.comのCo-CEOであるPhil Shaweは次のように述べています。「Magento Connect市場では商人がEコマース・ショップに必要な最高の技術ソリューションを獲得することができます。Translations.comは現在、翻訳とローカライゼーションのプロセスを簡単かつ効率的に自動化するためのソリューションを提供しています。Magento利用者にとってこの真の技術統合は、Magentoユーザー・インターフェースの利便性を手放すことなく世界市場に参入できることを意味します。」
 GlobalLinkはモジュール技術基盤であり、これによりクライアントは翻訳作業の全過程をより効率的および低コストで管理できるようになります。翻訳作業およびプロセス管理のためのGlobalLinkの特許技術は、世界中で2,000以上の組織におけるローカライゼーション活動に貢献しています。
 

メルク社のZontivity (vorapaxar;ボラパクサール):プロテアーゼ活性化受容体1(PAR-1)アンタゴニスト

心疾患リスクの非常に高い患者を対象とした新しい抗凝固薬『 Zontivity (vorapaxar)』が、FDAにより承認されました。同薬は、心発作や脳卒中などによる死亡リスクを低下させるようデザインされています。また、心臓への血流や下肢動脈閉塞を回復させる上で、手術の必要性を低下させるものでもあります。
「心発作の既往歴を有する患者や、末梢動脈疾患(足の動脈凝固)を呈する患者に同薬を使用すれば、心発作や心血管死亡のリスクが低下します。3年間の臨床試験では同リスクが9.5%から7.9%に低下しました。」とFDAの医師Ellis Ungerは述べています。
今回の承認を歓迎するある心臓外科医は次のように述べています。
「心発作の既往歴のある患者に対しては、既存の抗凝固薬を使用しても将来の心発作リスクを低下させることができません。vorapaxarの承認は、上記の疾患リスクをさらに低下させるものであり、さらにアンメット・ニーズを満たすものであることから、歓迎されるべき決定です」
しかし、脳卒中、一過性脳虚血発作( transient ischemic attack)、脳内出血などを呈したことのある患者に対してはZontivityを使用できません。
 
承認を決定付けた臨床試験には25.000名の被験者が参加しました。他の抗血栓薬(アスピリンやプラビックス)などにZontivityを追加すると、不活化プラセボ薬を追加した場合と比較して、心発作、脳卒中、心血管死の発生率と、血流を回復させるための緊急手術の実施率が低下しました。
Zontivityは、プロテアーゼ活性化受容体1(PAR-1)アンタゴニストという新しい薬剤クラスに属します。
 
FDAによれば、Zontivityを使用すると出血しやすくなるため、長時間の出血や過度の出血、または血尿を呈した場合には医師に報告する必要があるとのこと。
他の抗血栓薬と同様に、Zontivityは致死的な出血リスクを高めます。薬剤のラベルにはこのことに関する警告文を付記しています。
 
ZontivityはMerck & Co., of Whitehouse Station, N.Jの子会社であるMerck Sharp & Dohme Corpにより製造販売されます。
 

抜け毛を抑えるFDA公認の医療機器『Theradome社製レーザー照射ヘルメット』

臨床レベルに達した初のレーザー育毛製品( laser hair restoration product)の開発業者Theradome™が、Theradome Laser Helmet LH80 PROの発売を発表しました。これはFDAが認可した初の市販可能な育毛用レーザー照射機器です。光照射をベースとするこの治療法は、家庭での使用を目的に開発されたものであり、薄毛やアンドロゲン性脱毛症(Androgenetic Alopecia)に悩む患者を対象とします。Theradome Laser Helmet LH80 PRO はコンパクトで簡単に使用でき、皮膚科専門医(dermatologist)や育毛クリニックが新しい健康な髪を生えさせるために使用するレーザー光療法( laser light therapy )を利用した市販のヘルメットです。既存の髪の毛包(hair follicle)サイズを倍にして抜け毛を抑えます。
「一時的、遺伝性、または長期の脱毛は男性と女性が直面する病状(medical condition)です。事実、女性の40%が薄毛(thinning hair)です。植毛(Hair transplant)、高価な経口薬、臨床レベルのヘア・トリートメントは、数千ドルかかるために誰でも利用できるわけではありません。」と、ケネディ宇宙センターの元NASA科学者で、TheradomeのCEOであるTamim Hamidは話します。「Theradomeは患者に新たな自信を与えます。わが社独自のこの技術は、家庭で安全に使用できる有効なものであり、育毛クリニックでかかるコストの何分の一かで手に入れることができます」
Theradome Laser Helmet LH80 PRO独自のレーザー技術は、プロレベルのレーザー治療を実現します。80のレーザーを用いた560 mW 以上の低出力レーザー光療法では、ヘルメットが頭皮(scalp)と毛包を刺激して血流と微小循環(microcirculation)を増加させ、細胞代謝( cellular metabolism)とタンパク質合成(翻訳)を亢進させる結果、健康な頭髪が成長してその状態が維持されます。20分の照射を週に2回行えば育毛速度を最大にすることができます。
「多くの人が抜け毛の悩みを抱えています。私たちの髪は自分自身のアイデンティティーの一部であるため、それがなければ、感情的なストレスを生むことになります。」と、International Alliance of Hair Restoration SurgeonsメンバーでTheradomeの医学スポークスパーソンである育毛専門医Sara Wasserbauerは述べています。